道具類
龍子作 珊瑚の帯留め
龍子作の珊瑚の帯留めです。桃色珊瑚である本珊瑚に菊が彫られています。繊細で美しい帯留めです。
珊瑚(さんご)
古来から宝石として珍重されてきた珊瑚。実際には石ではなく、海中に生息するサンゴ虫という動物が緻密で固い骨格を成長させたもの。
赤い色をしていることから、ギリシャ神話では、ペルセウスがメドゥーサの首をはねて退治した際、メドゥーサの首から飛び散った血がペガサスに、地中海に滴り落ちた血が珊瑚になったと言われています。
採取できる地域によって色合いは異なり、また色の好みもことなります。
まさに血の色のような真っ赤な(赤黒い)珊瑚は血赤と呼ばれ、日本近海、土佐湾で採取されます。赤ければ赤いほど価値があるとされています。日本や中国などでは、この血赤珊瑚を好んでいます。
サルジ、または故渡りと呼ばれる地中海珊瑚は、イタリア、フランス、スペインなどの地中海沿岸で採取されます。血赤珊瑚に似ていますが、材質は柔らかめでフが入りにくいのが特徴です。
白っぽい桃色からオレンジ色、赤い色まで幅広い色調を持つ珊瑚は、桃色珊瑚と呼ばれます。彫刻に適しており、アクセサリーとしてだけではなく、像を彫るためにも使用されました。白っぽいピンク色は、エンジェルスキンと呼ばれ欧米で珍重されています。こちらも日本近海の広域で採取されます。
その他、白珊瑚もあります。東シナ海から日本近海までの範囲で採取されます。象牙色に近いものが高級品とされています。
このように品質の高い珊瑚は日本で獲れるため、珊瑚と言えば日本と言われています。珊瑚漁が本格化したのは、明治時代以降とされています。それ以前は、地中海などで獲れたものがシルクロードを通り、日本に輸入されていました。当然ながら貴重であったため、貴族や大名などの身分が高い人のみが手にできるものでした。
ヨーロッパなど海外でも珊瑚は貴重品とされていました。明治時代頃、日本でも採取できると分かり、これまでとは逆に海外へ珊瑚を輸出するようになりました。
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